simon optix(サイモンオプティクス) †
概要 †1978年に発売された電子ゲーム、「simon」は、全ての記憶系電子ゲームの基礎を築き上げた。 それと同時に、視力または聴力の不自由な人であっても、障害を気にすることなく共に遊びを楽しむことのできる玩具の草分け的存在として、世界的に知られる玩具である。 年齢や国籍、性別などを問わず、40年余りにわたり広く親しまれてきた。 それぞれ異なる固有の音程のビープ音を持つ4つの光るボタンの光った順を記憶し、その通りにボタンを押す。 正解すると次の問題では、前に正解した問題の後に光を1つ追加したものが出題され、徐々に記憶量が増す。 これまでに多種多様のモデルが発売され続け、最近では技術の進歩によりタッチパネル化され光ったランプの順番のみならず光の動きの記憶を求める内容のバージョンが主流となりつつあるが、障害を気にせずに遊べる環境は引き継がれている。 simon optix(サイモンオプティクス)は、その最新モデルとして2017年に登場したモデルである。 プレイヤーは、眼鏡とハチマキを一体化したような形状の本体を頭に装着し、眼鏡部分から入ってくる光と頭上より聴こえるサウンドによって出題される問題に対して、顔の前で手を動かすジェスチャーによって解いていく。 また、2台以上の本体をワイヤレス接続して2人以上のプレイヤーで同時に同じ問題を解き、連続正解数を競うパーティモードに対応する。 サウンド面においても、シンセサイザーを駆使した格調高いものに進化した他、通知機能が一新されモード切り替えや通信状態など全ての状況を音情報だけで判断するのが容易になった。 特に、本品ではサイモンシリーズとしては初めてゲーム中BGMが採用され、その再生速度によりゲームの進行状況が判別可能となった。 自身の身体を基準にしてジェスチャーを行う点、アクションが4種類に絞られ簡略化され初めての人でもプレイしやすい点、通知音が充実している点を踏まえ、本製品はタッチパネル式となったサイモンシリーズの中で視力を用いない環境において最も遊びやすい製品である。 もちろんアクセシビリティ対応のゲームトイについて語るうえで、決して外せない製品の一つであるといえる。 本体の形状と使い方 †前述したように、このゲームの本体は眼鏡とハチマキを一体化したような形状をしている。 その内の前半分がゲーム機本体であり、後ろ半分はヘッドレストである。 本体左側に、ヘッドレストの左半分の長さを調節できるダイヤルがある。 後ろに回すと伸び、前に回すと縮む。 本体右側面に、中央に卵型のボタンを有するダイヤルがある。 電源が入った状態でこのダイヤルを前に倒すとモードの切り替え、後ろに倒すとボリューム切り替えで、いずれもトグル式で切り替わる。 項目が切り替わった際は、その都度違いを音によって通知する。 ダイヤルの中心のボタンがスタートボタンであり、電源オン、ゲームスタート、ペアリングスタート、長く押すことでハイスコアの表示の機能を持つ。 電源を切るボタンはなく、10秒間何も操作しないことで自動的に切れる。 本体右側のダイヤルの裏側に小さな蓋があり、これを開けるとヘッドレスト右側の長さが調節でき、直接手でヘッドレストを動かして調節する。 左右のダイヤルの後ろ側に電池蓋があり、細いプラスドライバーで開けることができる。 なお、使用する電池は単4アルカリが4本で、左右に各2本ずつ投入する。エネループ等、充電池等も使用可能。 本体前側の上半分がタッチ部とスピーカー、下半分には眼鏡のようなプラスチック製のレンズがある。 タッチ部正面に上下2段、額の左右端に1つずつの計4か所にセンサーがあり、触って確認することもできる。 対応する音程の低い順に、以下のような並びになる。 中央下段に位置するのが青で、音程は低いソになる。 これをタッチするには、鼻の辺りに手のひらをかざすと反応する。 中央上段に位置するのが黄色で、音程はド。 これをタッチするには額の中央付近に手のひらをかざすと反応する。 左端は赤センサーで、音程はミ。 これをタッチするには、左のこめかみの前側に手のひらをかざすと反応する。 右端は緑センサーで、音程は高いソ。 これをタッチするには、右のこめかみの前川に手のひらをかざすと反応する。 ゲーム中使用されるアクションと対応するサウンド †以下の4つのアクションが使われる。
アクションがなかなか決まらない時は? †
ゲームモードの切り替え方 †電源が入っている状態で、右ダイヤルを1回前に倒す毎にトグル式にモードが変わる。 モードは2種類あり、3から9問のステージを次々にクリアしていく「シングルモード」、ワイヤレス通信を使って複数人で向き合って同じ問題を同時に解く、「パーティモード」の2種になる。 起動直後はシングルモードになっており、スタートボタンを押すと短い音楽に続けてゲームがスタートする。 シングルモードでは、ゲームオーバー後2秒以内にスタートボタンを押すと、最後に行ったレベルの最初からコンティニューすることができる。ただし、得点は0点からのスタートとなる。ゲームオーバーから3秒以上経過してボタンを押すと、レベル1からやり直しである。 パーティモードの始め方 †複数台のサイモンオプティクスをワイヤレス接続し、各本体から出題される同じ問題を数人で同時に解くモードである。先にミスした人からペアリングが解除され、自動的にシングルモードに切り替わる。
スコア通知 †シングルモードでは、ゲームオーバー後2種類の和音の鳴った回数により、スコアを通知する。得点が二桁の場合、10の位(低音)、1の位(高音)の順に通知される。 また、ハイスコア達成時は、スコア通知の前に花火のような音により通知する。 さらに、スタートボタン長押しにより、これまでのハイスコアが音によって通知される。 ハイスコアのリセット †本ゲーム機はリセットボタンを持たないため、電池を1本でも抜いた状態でスタートボタンを押すことでリセットが可能。 本体を装着できない人のための対処法 †本ゲーム機前半分の本体部分はU字型をしており、これにより額を覆う形となるが、大人や顔幅の広い人にとってははまらない場合がある。もしもはまらなかったり、側頭部に少しでも締め付け感や痛みを感じる場合は、絶対に無理をせず、あきらめず、以下に示す方法を参考にされたい。
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